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国立母子保健センターとのコラボレーションが決まりました。
国立母子保健センターとのコラボレーションが決まりました
モンゴルと日本における歯科医療協力の歴史は長く、エネレル歯科診療所のように、モンゴルの小児歯科医療を担うようになって25年にもなるクリニックが存在します。現在、日本からは20をこえる団体がモンゴルの歯科支援を行っていますが、世界から恵まれない子供たちを支える手が伸びているのにもかかわらず、相変わらず歯性感染症の死亡率が高い理由に、受診そのものをしない慣習と予防概念の欠落があげられると思います。単発的に訪問診療をすることは支援者側に達成感がありますが、長期的にみて根本的な改善には繋がらないのではないかと考えます。しかしながら、実際に顔を腫らせている子供たちをたくさん見てしまうと、歯科医師として、また、同じ年頃の子供を持つ母親として、一刻も治療をしてあげたいという気持ちになるのです。
虫歯、歯槽膿漏という口腔内に発症する感染症は概して生活習慣病であり、患者さんの生活に寄り添う治療が必要です。すなわち、日本人の我々とともに活動くださるモンゴル側のパートナーが必要不可欠であると考えます。自費診療優先のクリニックが多いウランバートルにおいて、協力先を探すのは難航するのではないかと思われましたが、国立母子保健センターの歯科室が協力を申し出てくださいました。歯科室には状態の良い歯科ユニット3台とその他申し分ない機材、材料があることが送っていただいた写真からわかります。こちらとコラボレーションすることで、一人でも多くのお子さんが歯科を受診し、虫歯をなおし、感染症から命を落とすことがないよう日本側からも働きかけていきたいと思っています